博物館美術館

物語を読む染織品|女子美術大学美術館歴史資料展示室(2022.6.8~7.16))

女子美術大学杉並キャンパスの歴史資料展示室の片隅のコレクション公開でコプトの染織品が展示されていたので訪問した。大阪旅行したときに市美術館でコプトの人物模様綴織覆布に感銘を受けて以来、気になるジャンルだった。展示はわずかに10点で、しかもす…

国宝手鑑「見努世友」と古筆の美|出光美術館(2022.4.23~6.5)

「見努世友」修理完了記念の館蔵古筆展示に合わせて、館蔵茶道具の名品も紹介する展覧会。古筆の展示は34点、茶道具の展示は66点、展示替えは「見努世友」で頁替えがあるのみ。「Ⅰ 古筆の美」「Ⅱ 手鑑の世界ー国宝手鑑「見努世友」の修復後大公開」「Ⅲ 古筆…

藝大コレクション展 2022 春の名品探訪 天平の誘惑|東京藝術大学大学美術館(2022.4.2~5.8)

藝大美術館のコレクション展。今回の目玉は《浄瑠璃寺吉祥天厨子絵》。浄瑠璃寺の吉祥天立像の厨子だったが、厨子のみ流出して藝大が所蔵するもの。像は2017年三井記念美術館の「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝 」展で拝見したけれど、こんなすばらしい厨子…

スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち|東京都美術館(22.4.22~7.3)

スコットランド国立美術館所蔵品の西洋絵画の展覧会。巡回展で、都美館のあと、神戸市立博物館、北九州市立博物館をめぐる。展示数は93だが、デッサンや習作などもおおい。スコットランド国立美術館の周辺エディンバラ城などを紹介する「プロローグ」のあと…

書を極める:鑑定文化と古筆家の人々|慶應義塾ミュージアム・コモンズ(2022.4.18~6.24)

慶応大学が取得したセンチュリー赤尾コレクションに古筆本家に関する資料などが含まれていた。その調査研究の途中経過を報告するもので、江戸時代の書跡鑑定に関する展覧会。「1. 書を鑑賞する」「2. 筆跡鑑定という仕事」「3. 古筆家の人々」「4. 筆跡鑑定…

大英博物館 北斎―国内の国筆の名品とともにー|サントリー美術館(2022.4.16~6.12)

大英博物館所蔵の北斎の作品を紹介する展覧会で、コレクターとの関係にも触れる。錦絵中心に肉筆および関連資料などで、出品数は121。展示替えは少なく、北斎の肉筆3点が入れ替わるのと、観山の絵が後期には下絵になるのみ。6章立てで「第1章 画壇への登場…

鏑木清方展|東京国立近代美術館(2022.3.18~5.8)ほか

没後50年を記念しての展覧会。のちに京都に巡回し、出品番号は109番まであるが、京都会場のみの出品として12点が挙げられていた。また、東京会場でも展示替えがある。行った日に出ていたのは72点。没後50年というのにびっくりしてしまったが、1972年まで存命…

はじまりから、いま。1955-2022|アーティゾン美術館(2022.1.29~4.10)

アーティゾン美術館の石橋美術館からの歴史を振り返る展覧会で、3章に分れる。「Section 1 アーティゾン美術館の誕生」は近年の収集活動について、「Section 2 新地平への旅」で正二郎の長男幹一郎の収集活動や、日本・東洋古美術の公開への尽力の紹介、「Se…

吉祥の美|五島美術館(22.4.2~5.8)

館蔵品の中から吉祥に関わる作品を展示する展覧会。古筆・絵画・工芸・文房具・古鏡にわかれ64点が展示される(ただし2点は前後期で展示替え)。また展示室2では源氏物語関連の展示で、源氏物語絵巻(期間限定、期間外は現状模写)や梗概書・注釈書などなら…

日本画トライアングル 画家たちの大阪・京都・東京|泉屋博古館東京(2022.3.19~5.8)

館蔵の日本画を紹介する展覧会。春翠のコレクションがベースのようだけど、近年購入したものもあった。計49点の出品で、通期25点、前期のみ10点、後期のみ13点。ほかに特別出品で絵でないものが2点あり。東京、京都、大阪の各都市に分けての展示。地域によっ…

季節をめぐり、自然と遊ぶ~花鳥・山水の世界~|大倉集古館(2022.1.18~3.27)

季節や自然にかかわる絵画・書籍・工芸の所蔵品を展示する展覧会。全30点。江戸時代の作品が中心で、ほか明・清時代のも。1階が和で、2階が漢とわけており、そこに込められた意味や表現方法を探るとのことだったが、いまひとつそのコンセプトには乗れなかっ…

赤 ―色が語る浮世絵の歴史|太田記念美術館(22.3.4~3.27)

浮世絵の赤に注目した展覧会で、全64点。近年、浮世絵の赤の色材に関する研究が進んでいるようで、それを受けている。7章仕立てで、赤の名品、赤の歴史①丹絵・紅絵・紅摺絵、②錦絵誕生、③幕末の赤、④明治の赤、さまざまな赤、変わる赤に分かれる。まず最初に…

よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技―|サントリー美術館(2022.1.26~3.27)

正倉院宝物の模造についての展覧会で、奈良国立博物館をはじめ、全国8か所を巡る巡回展。東京展では128番まで番号は振られているが、展示は70点で、そのうち4点が前後期で入れ替えなので、同時に出ているのは66点だった。模造をつくる際には、現状を模するか…

再開記念 松岡コレクションの真髄|松岡美術館(22.1.26~4.17)

松岡美術館は初訪問だったが、なぜこんな素敵な美術館にいままで行かなかったのかと後悔しきりだった。国外の彫刻がここまでずらりと並ぶというのは珍しいのではないかと思う。数的にはガンダーラやインド彫刻が多いけれども、そしてもちろんそれもすばらし…

空也上人と六波羅蜜寺|東京国立博物館本館特別5室(22.3.1~5.8)

六波羅蜜寺所蔵の彫刻を中心とした展覧会で計14軀。さらに本館11室で関連展示が5軀あった。目玉はもちろん《空也上人像》(1)。その上人像が圧巻だった。口から小さな6体の阿弥陀仏像が出ているという不思議な造形という印象しかなかったけど、実際に見るとそ…

ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展|東京都美術館(22.2.10~4.3)

ドレスデン国立美術館の古典絵画館が所蔵する作品の、17世紀オランダ絵画を中心とする展覧会。出品数は版画・複製画を除くと61点で、合計76点。目玉は修復後はじめて館外で展示されるフェルメール《窓辺で手紙を読む女》(71)。7章に分けて展示されていた。作…

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年|国立新美術館(22.2.9~5.30)

メトロポリタン美術館所蔵の西洋絵画の展覧会で、美術館の一部改装にともなって実現したもの。大阪、東京の2会場を巡る巡回展。計65点で、日本初公開のものがほとんど。ビック・ネームがずらりと並ぶ展覧会で、しかも遠目に見て誰の作品か推測つくような特色…

古代中国・オリエントの美術 リターンズ|永青文庫(21.12.18~22.2.13)

2020年2月に開催するも途中閉幕となった「古代中国・オリエントの美術」展を再びとのことだけれども、だいぶ展示品は入れ替わっていた。安井曾太郎などの日本近代画家が中国を描いた絵画の展示はなく、「金銀玻璃象嵌大壺」(重要文化財)をはじめとした古代…

白井晟一入門 第2部/Back to 1981|松濤美術館(22.1.4~1.30)

白井晟一設計の美術館そのものを、当初の姿に近づけ公開する展覧会。以前何度か展覧会で訪問したときには立ち入ることのできなかった中央吹き抜けに架けられたブリッジや第1展示室を見渡せる回廊、また非公開の茶室なども公開されていた。展示施設としてはク…

ポンペイ|東京国立博物館平成館(22.1.14~4.3)

ナポリ国立考古博物館所蔵品のポンペイ出土品の展覧会。壁画(フレスコとモザイク)、彫像、工芸品、日用品などの発掘品が計158点展示されていた。このあと京都と福岡をまわる巡回展で、東京のみ出品目録が公開されているが、東京のみの展示のものも34点。な…

総合文化展|東京国立博物館(22.1.5~1.10)

十一面観音菩薩立像 東洋館1室。唐時代・7世紀。奈良・多武峯伝来。C-304。21.11.16~22.4.24。 中国の古い木造仏はあまり見る機会がないがどれもこれもいい。これも神々しいような絶品だった。あまりに状態がいいので補修も入っているのかもしれないが、メ…

趙孟頫とその時代 ―復古と伝承―|東京国立博物館東洋館8室(22.1.2~2.27)

没後700年を記念しての展覧会で、書道博との連携企画。東博では肉筆を中心とし、絵画も多い展示だった。60点が出品され、前後期で42点が入れ替え。趙孟頫の肉筆は《独孤本定武蘭亭序並蘭亭十三跋》(東博蔵、全期)、《楷書玄妙観重脩三門記巻》(東博蔵、全…

趙孟頫とその時代 ―復古と伝承―|台東区書道博物館(22.1.4~2.27)

没後700年を記念しての展覧会で、東博との連携企画。書道博では法帖を中心とした展示だった。50点ほどが出品され、前後期で半分くらいが入れ替え。前記に展示されていた趙孟頫の肉筆は《楷書漢汲黯伝冊》(永青文庫蔵、全期)のみ。法帖でもっとも目を引いた…

髙村光雲・光太郎・豊周の制作資料|東京藝術大学 大学美術館・正木記念館2F(2021.12.10~19)

髙村光雲とその子光太郎と豊周の原型、道具、下図・スケッチ類の展示。お目当ては羅漢寺栄螺堂にあった観音像。いいお像だった。彫刻刀などの道具類が多く並ぶがよくわからず。光雲の石膏原型がいくつかでていて、とくに素敵だったのは、チラシに使われてい…

大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語|国立科学博物館(2021.10.14~2022.1.12)

大英博物館の所蔵する6体のミイラとそれに関連するものの展覧会。ミイラをCTスキャンにかけた調査研究の報告と、その画像をもとにした3次元構築画像が軸となっている。世界各都市を巡回しているようで、日本では科博のあと神戸市立博物館を回る。おのおの特…

MOMATコレクション|東京国立近代美術館(2021.10.5~12.5)

特別展の民藝の100年はパスしてコレクション展のみを。1室のハイライトが今回はハイライトではないのが残念。セザンヌ《大きな花束》が引き立つ。2室と3室ではさすがの重文指定だなと思った。和田三造《南風》と岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》。…

日仏近代絵画の響き合い|丸紅ギャラリー(2021.11.1~22.1.31)

丸紅ギャラリー開館記念展Ⅰ。所蔵の日仏近代絵画36点、併催の「丸紅ゆかりの芸術家たち」が11点(写真パネル3点含む)の計47点の出品。近代絵画展はコローから始まることが多くて、今回もその例にもれなかったけれども、《ヴィル・ダヴレーのあずまや》はよ…

聖徳太子 日出づる処の天子|サントリー美術館(2021.11.17~22.1.10)

今年2021年が聖徳太子の1400年忌にあたることを記念しての展覧会で、主催は四天王寺と大阪市立美術館およびサントリー美術館など。大阪から巡回してきた展覧会だが、展示品には出入りがある。「第1章:聖徳太子の生涯 ― 太子の面影を追って」「第2章:聖徳…

河鍋暁斎 ―躍動する絵本|太田記念美術館(2021.10.29~12.19)

暁斎の絵本に関する展覧会。所蔵の絵本をバラして見開き2ページを基本に額装して展示をしていた。リスト上は計127点の出品で、1点をのぞき前後期ですべて入れかえだから64点ということになるが、1つの額に見開きを2セット収めているのも多く、実際にはもっと…

アジアのうつわわーるど―町田市立博物館所蔵陶磁・ガラス名品展|五島美術館(2021.10.23~12.5)

休館中の町田市立博物館の所蔵品のうち、中国陶磁器とガラス器および東南アジア陶磁器を紹介する展覧会。中国陶磁器31点、東南アジア陶磁器類33点、中国ガラス器35点の計99点が出品されていた。4部構成で、第一部は中国陶磁―鑑賞陶磁、第二部は中国陶磁―貿易…