2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

市河寛斎「長源寺観楓」

山夾清渓水夾家、千林秋葉艶於花。斜陽閑倚闌干立、一道炊烟焼晩霞。東京国立博物館が寛斎自筆の掛幅を所蔵している(B-3188)。展示されているときに添えられた釈文では2つの「夾」を「来」にしていたが、採らない。たとえば楊万里「過厳州章村放歌」に「両…

江馬細香「甲戌仲秋遊妙興寺、帰路失涼傘、戯有此作」

翠翠円陰不可離、当時聘得自京師。蓋遮高髻常相伴、柄託柔荑随所之。新霽秋山尋蕈日、微風春寺酔花時。一朝何棄吾儂去、畏景懐君如調飢。文化11年秋8月、細香28歳の時の作。愛知県一宮市に現存する妙興寺で涼傘(日傘)を失くした時の詩。日傘を擬人化し、な…